成果発表会(中等教育学校)が行われました

20120328

 南多摩中等教育学校が新教育方針のもとに開校して2年が経過しました。その中で最も特色ある教育活動として注目されているのが、学校から野外に出て実体験と探求によって学習能力を身につける『フィールドワーク』です。その成果発表会が3月17日(土)に母校で実施されました。本来は2回目に当たりますが、昨年は東日本大震災の影響で中止となったために、今年が初めての成果発表会となりました。

 先ず全体発表会が体育館で行われました。多くの父兄や関係者が見守るなか、中等1年、2年生が全員集合し、1年を通して調査したフィールドワーク活動を代表する2つの発表(学年を代表する各1例)がパワーポイントや寸劇等を見事に駆使して紹介されました。

 その後、各教室にて中等1年は「地元地域」をテーマに八王子ラーメン、八王子野菜、八王子城、高尾山、千人同心、ハチオウジゾウ、八王子空襲、あったかホール、和菓子、織物、淺川、旧甲州街道、八王子の高度技術など、地元に密着した文化や歴史、自然、産業などを題材として調査した成果を発表しました。

 中等2年の今年のテーマは「モノ語り」。私たちの身近にあるいろいろな「モノ」を通して、文化や歴史、技術などを探求した成果を報告しました。特に11月に行われた関西研修旅行では、織物や陶芸ほか古都の伝統文化や工芸の技を現地の方との交流を通して体験、その内容は各クラスごとに4冊に集大成され、印刷して綺麗な冊子にまとめ上げられました。「モノ語り」の題材は金網、Koma,組みひも、扇子・団扇、陶器、漆、清水焼、西陣織、紙、友禅、扇、食器、仏像、提灯、お守り、RINGなどでした。


2年生が冊子にした「モノ語り」 

 また、他の教室では寄せ木造りや版画、屏風画、木箱、書写などを展示、読書ノートや理科研究ノート、書評を討論形式で競うビブリオバトルの結果などが展示されました。 この質の高い学習活動をめざした成果発表会では、チームワークで積極的に取り組む生徒たちのひたむきな姿勢が窺え、将来、社会人になった時に、ここで養ったプレゼンテーション力は自分を活かす大きな武器になると思われました。3学年が全て揃う来年の成果発表会に、さらなる期待を持たせました。

 今回、母校の後輩たちが発表した全てを見ることは残念ながら叶いませんでしたがそこで展開された内容は実に多岐にわたり、さながら"小宇宙"でした。先輩の皆様!来年は是非とも後輩たちの素晴らしい活躍に触れてみてください。若者達から触発されること、間違いありません。

(広報)


2年生の代表発表『さかのぼる「人類と明かり」』


教室での中等1年生の成果発表風景

 


美術:平面構成画の展示(1年)


美術:寄せ木作りの展示(1年)