黒須先輩を講師に、「先輩に学ぶ」が開催されました。

20131026

 

 

  講 師:前八王子市長 黒須隆一氏(昭和35年卒)
  講演テーマ:『挑戦!失敗を恐れず』
  講演対象:南多摩高校2年生全員
  開催日場所:2013年10月23日
  場所:母校東館多目的教室

 失敗を恐れない挑戦の人生が熱く語られた講演は「アッ!」という間に終了してしまいました。後輩たちの心を掴んだ見事な講演でした。
 見るからに聡明そうな後輩ふたりが、少し緊張気味に校長室に黒須先輩を迎えに来ました。会場の多目的室に向かう僅かな時間、先輩から気さくに語りかけられた後輩の緊張はすぐに解けていったようでした。
 講演も気さくな「コンニチハ!」の挨拶から始まりました。「少し元気がないナ!、挨拶は大事だヨ」と先輩。四人兄妹の長男、家業を継ぐのが当然であったことから進学先も自ずと決まり、すんなり家に就職。建設の仕事とモータースポーツに燃えた青春時代が語られ、前・市長の知られざる一面を知った後輩たちは黒須先輩に親近感を感じたに違いありません。そこで紹介されたことをひとつ記します。21世紀になった2001年、モータースポーツの専門誌に、「20世紀に残るドライバー100人」として黒須隆一の名前が掲載されたことが語られました。黒須先輩は1971年のマカオグランプリ2位という輝かしい栄冠を手にしていることを知る方は少ないのではないでしょうか?。
 さて、32歳になった先輩に「市議に」との声が・・・。固辞するも断りきれずに出馬。33歳で八王子市議に。政治家人生が始まりました。市議3期目に都議会議員に挑戦するも落選。2度目の挑戦で再び苦杯。自身を振り返り、当選者と比較した時、自分に足りない「覚悟」を深く自覚。思わず涙する日々が語られました。そして4年後、3度目の挑戦はトップ当選という結果に。この8年間の苦節が自身を実に大きくしてくれたと語られました。そして、2000年に5選をめざす前市長に大差をつけて初当選し八王子市長に。
 市長時代には全職員と対話。元気な挨拶を市長自らが庁内で実践。市役所を「市民の役に立つ所」と言った方がおりましたが、黒須市長は「(株)八王子市はサービス業!」との信念で「コスト、スピード、危機感」を念頭に精力的に動き、市の借金を1000億も減らすことに成功。リーダーは「決断・責任・ブレない」が大事であると力説。そのリーダーシップでステ看板を街から撤去する条例を作り、道の駅を設置し、高尾山学園を創立。それらに関する臨場感溢れるエピソードが披露されました。オンリーワンを目指した闘いに頭が下がる思いでした。また、21もの大学を擁する八王子市の市長として教育にかけた情熱も熱く語られました。
 八王子市民に定住意向を問う調査では、90パーセント以上の方がYESと回答されるそうです。先輩は「黒須市政が評価された数字なのでは・・・」と胸を張っておりました。
 質疑応答の時間には多くの男子学生が挙手しました。「決断時に大切なことは?」「夢と説得力について」等が質問されました。中には「女性とどうお付き合いすれば・・・」とのユニークな問い掛けも。
 女子生徒からの御礼と感想が述べられ、花束贈呈にて講演会は終了いたしました。
 「あの日、黒須先輩のお話しを聴いたことがきっかけだったかも」という後輩政治家誕生もあり得そうな講演会でした。           (昭和44年卒 井上務 記)



生徒に講演する黒須隆一氏


熱血講演する黒須先輩


会場は高校2年生で満員に


講師に熱心に質問する生徒


講師に御礼の挨拶をする生徒
 
今回の講演を支援した卒業生たち