「我が母校南多摩」の合唱祭に参加して

20100701

 

 

 

 

 

 

 

 2010年6月3日八王子市民会館大ホールに於いて、都立南多摩高等学校、都立南多摩中等教育学校の「第65回合唱祭」は、新中学一年生全員による校歌合唱で幕を開けました。明るく澄んだその歌声は(まるで児童合唱のようでしたが)、南多摩高校100余年の歴史の新しいページを飾るふさわしいものでした。

 広い会場を埋め尽くした生徒とその父母、8人の家族がかけつけた生徒がいたというのも驚きですが…。体育館の床に並んで座り聴き合った50年近く前の合唱祭の風景が脳裏をかすめ、感慨にふけりながら審査員席へ。

 クラス発表の初めは中学一年生。ひたすら一生懸命なその姿に、どんな高校生に育っていくのだろうと、ほほえましく見守る思いでした。そしていよいよ高校生、3つの学年を上手く混ぜ合わせての発表。クラス紹介のコント(?) では会場を笑いの渦に巻きこみ、いざ発表となり、指揮者のタクトが動き始めたその瞬間、その真剣な演奏にホールは水を打ったように静まりかえり、審査員席にも緊張が走りました。

 午前10時の開会から途中40分程の休憩をはさみ、全てが終わったのは15時30分過ぎ、あっという間の充実した時間でした。

 『必唱〜三度の飯より合唱祭』と掲げたスローガン。24の各クラスは、文字通り心をひとつにして力の限りを尽くし、その胸にあふれる熱い想いは強い絆を生んだことでしょう。セピア色の想い出の中の私の合唱祭。その全ては大きく変わってしまったけれど、共に求め合い、響き合うことの意義と、またその美しい姿に変わりはないと信じることができた尊い時間に感謝し、豊かな心で会場をあとにしました。

松田 有子(昭和39年卒)